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中国で日本語教師July 04 教科書「日本」の紹介(笈川先生のブログから転載)
大森先生編纂の教科書「日本」の録音では生まれて初めて心を込めて朗読した。これまで、何度か出版社から頼まれて録音したことがあるけど、だいたいその日に渡させたものをただ適当に読むだけで、読み終わったら、内容はほとんど覚えていない。そういうものがあちらこちらに散らばっているんだから恐ろしいとしか言えない。では、他人が録音したものはどうかといえば、仕事柄いろんな人の録音を聞くけど、これまた心が入っているものを聞いたことがない。きっとみんなも、仕方なく目の前の文章を読みこなして、はい、おしまい!というのが現実なのかもしれない。では、今回なぜ心を込めて録音できたかと言えば、やっぱり大森先生だったからだ。割が合わないからやらないとか、お世話になっているからやるとか、そういう次元ではない。心が入るかどうかは、そういうものじゃない。長年、中国の学生たち、先生方のために魂を入れて仕事をしてきた人が書いた文章だから、心をこめたというより、勝手に心が入ったという方が正しいのかもしれない。
(転載ここまで) 天津の学生も、ぜひ手にとって読んでほしい。聞いてほしい。
そして、心をこめるということがどういうことなのかを、自分自身の心で感じてほしい。
頭はクールに、心は熱く、という言葉があるけれど、普段の日本語学習がいかに無機質で電子辞書の生産に近いものであるのかが分かるまで、何度でも聞いてほしい。
教室でも繰り返したけれど、ひたすら単語と文法を詰め込む電子辞書にはなってほしくないと思う。 July 03 社会的スキル社会的スキル尺度:青年版
さて、前回までの「会話が上手になりたい」を読んで、日本語以外の問題が大きいということに気がついただろうか。 初級の段階ならいざ知らず、中級から上級以上の会話を目指すのであれば、会話は人間関係そのものだということにも思いを寄せてほしいと、私は思っている。 そこで、自分の「対人関係能力」「社会的スキル」について、考えてみてみよう。
やり方:以下の18項目に、「いつもそうだ」「たいていそうだ」「どちらとも言えない」「たいていそうでない」「いつもそうでない」の5つで回答する。
1.他人と話していて、あまり会話が途切れないほうですか。 2.他人にやってもらいたいことを、うまく指示することができますか。 3.他人を助けることを上手にできますか。 4.相手が怒っているときに、うまくなだめることができますか。 5.知らない人とでも、すぐに会話が始められますか。 6.まわりの人たちとの間でトラブルが起きても、それを上手に処理できますか。 7.こわさや恐ろしさを感じたときに、それをうまく処理できますか。 8.気まずいことがあった相手と、上手に和解できますか。 9.仕事をするときに、何をどうやったらいか決められますか。 10. 他人が話しているところに、気軽に参加できますか。 11. 相手から非難されたときにも、それをうまく片付けることができますか。 12. 仕事の上で、どこに問題点があるかすぐに見つけることができますか。 13. 自分の感情や気持ちを、素直に表現できますか。 14. あちこちから矛盾した話が伝わってきても、うまく処理できますか。 15. 初対面の人に、自己紹介が上手にできますか。 16. 何か失敗したときに、すぐに謝ることができますか。 17. まわりの人たちが自分とは違った考えを持っていても、うまくやっていけますか。 18. 仕事の目標を立てるのに、あまり困難を感じないほうですか。
もちろん、すべてが完璧だという人はいません。自分の状態を知って、少しずつ上手になっていけばいいのではないでしょうか。また、より客観的に自分を把握したいという人は、友達や同僚に聞いてみたら、また違った結果がでてくるかもしれません。ある部分は自分の採点が甘いかもしれませんが、ある部分は逆に高い評価をもらえるかもしれません。 いずれにせよ、「会話が上手」ということは「日本語が上手」ということとちょっと違うということを考えてもらえたらと思います。
なお、これは学生たちというより、私たち教師の教育の問題だという指摘には頷くしかないのですが、そのことにつきましては別の機会で論じたいと思います。 会話が上手になりたい その3突然ですが、質問です。
「スキーをはじめるときに、一番最初にする練習は次のどれでしょうか」
①ボーゲン
②直滑降
③斜滑降
④転び方
⑤リフトの乗り方
正解は、④です。(と私は教わりました)
次に、ゴルゴ13が、初めてのホテルに泊まるときに、最初にすることはなんでしょうか。
①トイレの水が出るかを確認
②鍵が閉まるかどうかを確認
③食事がおいしいかどうかを確認
④逃げ道があるかどうかを確認
⑤電話が通じるかどうかを確認
正解は、これも④です。
両者に共通するのは、「いざというときの対処」です。
私は、会話の練習をするときも、最初に「転び方」「逃げ方」を練習したほうがいいと思っています。
別の言い方をすれば、「終わらせ方」を知っておく、ということです。
教科書に載っているモデル会話には、「始まり」も「終わり」もない会話が少なくありません。
また、通常の練習として行われている「短いフレーズ(例文)をたくさん覚える」というのも、「頭と足がない会話」につながる危険性があるように思います。
おそらく中国語でも同じだと思うのですが、会話をスムーズに進めようと思ったら、「相手」「相手との関係」「相手の状態」「用件」「時間帯」「周囲の人」「場所」などによって、話の切り出し方が違ってくるはずです。また、終わらせ方も、話の展開によって変わってくるのではないでしょうか。
つまり、きちんと(あるいはスムーズに)会話を始めたり終わらせることができないと、いつまでも会話に対しての不安は軽減されないのではないかと思います。
電話応対を業務にしている会社では、必ず「オープントーク」と「クローズトーク」を練習します。
つまり、「会話の始め方」と「終わり方」です。
みなさんも、教科書のモデル会話、あるいは短いフレーズ を見たときに、「これを実際に使うとしたら、その前後にはどんな言葉があるとスムーズに会話が進むのだろうか」と考えてみると、実際に使える言葉の量が増え、会話自体も自然なものになっていくのではないでしょうか。
最後に、もうひとつの「転び方」、つまり「聞き取れない」あるいは「中国語では言えるけれど日本語が出てこない」場合についてですが、これも、あらかじめ練習することが可能です。
今回、私は答えを書きません。
ぜひ、「聞き取れない」場合と、「日本語が出てこない」場合について、みなさんも考えてみてください。
ヒントは、「相手も自分も傷つけずに転ぶ」です 日本語コーナーと日本語サークルよく、「大学で習った日本語は社会では役に立たない」という声を聞く。そして、ほとんどの人が「そうだよね」とは言うけれど、その原因はいくつあるのだろうか。
まずは、誰でもすぐに思いつくであろう語学の面から。
教科書の文面と、実際に日本人が使う言葉は違う(標準語と方言)
話すスピードが違う(ティーチャーズトークと自然の会話)
発音が違う(書き言葉と話し言葉)
相手がどんな反応をするのか分からない(シナリオプレイとロールプレイの違い)
教師がやさしすぎる(多少の間違いがあって意味を理解してくれる)
ほかにもたくさんあるだろうけれど、今回の日記では、「問題解決能力」「社会性の育成」という視点から考えてみたい。
「不測の事態に適応できるかどうかは、知識が3割、意欲や思考力などが7割」が心理学の定説とのこと(「渋谷教育学園」の田村哲夫理事長(71))だけれど、学校では不測の事態はほとんど起きない。極端な学生になると「寮」と「教室」と「食堂」をめぐり、決まった友人としか話さない人もいる。そして、一生懸命に「語彙と文法」「日本についての知識」を詰め込んでいく。
中国で日本語を教えて4年が過ぎたけれど、時々、「日本語は上手」「発音はきれい」だけれど、一緒に何かをすることが困難な人に会うことがある。もちろん、私も人のことは言えないことは百も承知だけれど、大学の日本語教育が「知識の詰め込み」だけで終わってしまっているから、結果的に「その人の日本語は社会では役に立たない」ようにも思うのである。つまり、語学力はもちろん大事だけれど、その根底には「社会性」が育っていない、という語学力以前の問題も看過できないと思うのである。
正直なところ、一般的に考えられている語学力を伸ばすことは、それほど難しいことではない。誤解を恐れずに言えば、それは教科書の暗記に終始しているからである。
しかし、日本語の運用力を伸ばすには、どうしたって日本あるいは日本人を理解することが必要になってくる。 (これは私たちが中国語を学ぶときも同じですね)
そして、同時に「意欲や思考力」「社会性」はどのようにしたら身につけられるのだろうか、と考えて出した結論が、日本語コーナーと日本語サークル「ドーナツ」の結成である。
日本人と接触する機会を作ることで、日本語運用力の向上が期待できるし、学生自身が「それぞれが何かの役割を担う社会」を作っていくことで、「社会性」を身につけることができる。
こういうことを積み重ねていくことで、今年の全国大会で出た「よりよい社会を作るために、社会人として何をすべきか」というテーマにも何かしら答えることができるようになるのではないだろうか。 期末試験が終わった人へすぐに復習をしてください。 間違えたところは、その理由を納得いくまで考える・調べる・先生や友達に聞く。 合っているところでも、偶然だったところはもう一度確認する。 もちろん、偶然を実力に変えていくということもできますから、100パーセント否定することはありません。 最後に、その文章や題材の中で、設問にはなっていないけれど、自分にはあまり理解できないところがあったら、きちんと確認してください。文法や語彙を調べることも含まれます。
つまり、次には違う角度からの質問が出ても大丈夫、というところまで復習する、ということですね。 「そんなの無理だ」という人は、少なくとも同じ問題が出たら100点を取って、答えの理由をきちんと説明できるところまではしてください。 これをするのとしないとのでは、来学期の伸びが違います。 会話が上手になりたい その2通常の勉強の方法は、以下の通りです。 語彙と文法を説明⇒暗記⇒練習⇒その語彙と文法を使った会話を練習⇒発表 つまり、先にその日の「語彙と文法」があり、それを使った「会話」を憶える、という流れです。 では、実際の会話はどうでしょうか。皆さんの中国語での会話を思い出してください。 「今日はこの文法を使おう」と思って会話を始める人はいますか? それとも、「この話題について話そう」と思って話を始めるのですか? 答えはもちろん、後者ですね。 そして、その話題や伝えたいことに必要な語彙や文法を自分の頭の倉庫から出し入れする、という流れになるはずです。また、相手の反応が教科書と同じと言うこともほとんどありません。これが、教科書だけを勉強している人が、たとえ能力試験の1級に受かっても、日本語運用能力に欠けることがある原因だと思います。 入門あるいは基礎のときに、語彙や文法を憶える、モデル会話を憶えるというのは、とても有効なやり方です。しかし、できるだけはやく、「文法を使うために話す」のではなく、「会話に必要な語彙や文法を選んで話す」練習に移ることが大切です。また、日常の語彙や文法の勉強は、自分の選択肢を増やすためのものですが、自分が勉強した語彙や文法を使うことだけに気をとられると、相手の反応とは無関係に話を進めることになってしまいます。 「会話が上手になる」ということと「話が上手になる」ということはちょっと違います。お互いに聞き手と話し手を担うのが「会話」ですから、相手の話を聞いて自分の話す内容を修正していくということは、会話が上手になる条件だと思います。 ですので、まず、授業を大切にしてください。しかし、授業は「会話の練習の準備」でしかないことも、理解しておいてほしいと思います。 July 01 会話が上手になりたい皆さんは、会話の勉強と言うとどんなことを考えますか? 教科書を読む、単語あるいは文法を暗記する・・・。 例えば、中国語が上手な人は「成語」をちょうどいい場面で効果的に使うことができます。その場の状況、話の流れ、メンバー構成などをきちんと考えた上で使うから会話を盛り上げるのに効果的なのですね。 日本語も同じだと思います。 大学専門4級も、そのような「その場にふさわしい文言を選べるか」という問題がでるようになっていますし、能力試験もその方向で変わると言っていました。 例を挙げると、友達が落ち込んでいる時に、どんな言葉をかけてあげますか、それを問題文の会話の流れを読み取った上で答えていくというようなことですね。 これは、教科書を暗記しているだけでは対応できない問題です。 ですから国際交流基金の先生も、「能力試験は変わります。対応策として、日本語劇やスピーチなどに積極的に取り組んでください」と2年以上も前に言っていたのです。 また、現行の能力試験1級に合格しても、日本語運用力が保証されているわけではないという指摘は、その前からされてきました。 このような状況を考えると、「会話が上手になりたい」と考えている学生がすべきことは、「テスト勉強以外の、日本語を使う機会を自分から増やす」ことだと分かります。 どうしたら日本語を使うチャンスを作ることができるのか、それぞれが自分の体で試してみてください。 |
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